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今回は会員制・限定系の飲食店プロジェクトを4件振り返ります。BAR・割烹・シーシャバーと業態は異なりますが、共通するのは「ここでしか体験できない」という特別感をサムネイルで伝える必要があるという点です。一般公開ではなく、特定の人に向けて「あなたのための場所」と感じさせる設計が、このジャンルの核になります。
01.
店内の照明をそのまま活かすのではなく、ライティングを調整して高級感が伝わるトーンに整えました。「ここは、あなただけの”秘密の隠れ家”」というコピーと、薄暗くゴールドが光る空間の写真が合わさることで、会員だけが知る特別な場所という雰囲気を作っています。テキストは最小限に抑え、空間の印象を邪魔しない設計にしました。
02.
「顔認証」という最新技術を、バーの空間写真に自然に馴染ませる工夫をしました。顔認証のビジュアルをそのまま置くと浮いてしまうため、バーの雰囲気と調和するよう配置と明度を調整しています。「財布のいらないBAR」というコピーは、月額定額制という仕組みを一言で体感させる言葉として機能しています。
03.
左に職人と女将の写真、中央に金箔をモチーフにした帯テキスト、右に料理の写真という3分割の構成にしました。人の優しさ・麻布という立地の高級感・料理の完成度を1枚に収めています。「なのに、心ほどける」という逆接のコピーが、高級和食でありながら敷居が低いという矛盾した魅力を端的に伝えています。
04.
モデルの雰囲気とシーシャの煙を一目で認識できるよう配置しました。「創作シーシャバー」という業態は馴染みのない人も多いため、煙のビジュアルを大きく見せることで、何をする場所かをテキストより先に伝えています。「月1000人が通う」という実績数値が、新宿歌舞伎町という立地と組み合わさり、場所への信頼感を補強しています。
4件に共通するのは、「場所の雰囲気をそのまま撮って終わり」にしていない点です。ライティングの調整・テクノロジーの合成・3分割の構成・モデルと煙の配置と、それぞれ写真素材に対して何らかの設計上の判断が加わっています。会員制・限定系は「見た人が行きたくなるか」よりも「自分のための場所だと感じるか」が訴求の軸になります。
会員制・限定飲食店のサムネイルは、空間の高級感を伝えることが目的ではありません。「ここはあなたのための場所」という感覚を、写真・コピー・色の組み合わせで作ることが出発点です。4件はそれぞれ異なる手法でその感覚を作っていますが、どれも「見た人が自分事として受け取れるか」という基準で設計しています。