クラファン用の商品撮影で忘れたくない「文字を置ける写真」の準備

クラウドファンディングの商品ページでは、撮影した写真へキャッチコピーや機能説明、数値などを加えて本文画像を制作することがあります。
このとき、商品がきれいに写っていても、文字を置ける場所が残っていないとレイアウトの選択肢が限られます。
商品を隠さないように文字を小さくする。背景が複雑な場所へ無理に文字を置く。写真を大きく切り取った結果、商品の一部が見えなくなる。
こうした状態を避けるには、撮影の段階から「デザインで使う写真」として構図を考えておくことが大切です。
きれいな写真と、デザインしやすい写真は同じではない
商品単体で見たときに魅力的な写真が、そのままクラウドファンディングの画像素材として使いやすいとは限りません。
たとえば、次のような写真です。
- 商品が画面いっぱいに写っている
- 被写体がすべて中央に配置されている
- 背景の小物が多く、空いている場所がない
- 商品と背景の明暗差が小さい
- 写真ごとの構図がほぼ同じ
- 商品の端が画面ぎりぎりで切れている
商品写真として問題がなくても、文字や図解を追加する余地が少ないため、本文画像では使い方が限られます。
撮影では、商品の魅力を見せるカットだけでなく、後から情報を加えるためのカットも用意しておく必要があります。
なぜクラファン画像には余白が必要なのか
クラウドファンディングの本文画像には、写真以外にもさまざまな情報が入ります。
- 商品の一番大きな特徴
- 使用によって変わること
- 機能や構造の説明
- 寸法や重量
- 使用手順
- カラーバリエーション
- 注意事項や補足
すべての写真に文字を載せる必要はありません。しかし、特徴を説明する画像では、写真と文字を同じ画面に配置したほうが関係を理解しやすい場合があります。
余白がなければ、商品へ文字を重ねるか、写真を小さくして別の文字スペースをつくることになります。
どちらも使える方法ですが、毎回同じ処理になると、商品が見えにくくなったり、ページ全体が単調になったりします。
撮影時に用意したい6種類の構図
1.商品の左側を空けた写真
商品を右側へ寄せ、左側に背景だけの空間を残します。
横書きのキャッチコピーや、複数行の説明を入れやすい構図です。商品が右向きの場合は、画面の内側へ視線が向くように配置すると、写真と文字をまとめやすくなります。
2.商品の右側を空けた写真
左側を空けた写真の反対です。
ページ内で左右のレイアウトを交互に使いたいときや、商品の向きによって右側に文字を置きたいときに役立ちます。
片側だけではなく、左右両方のパターンがあると選択肢が広がります。
3.上部または下部を空けた写真
横方向だけでなく、上下の余白も確認します。
上部の余白は見出しや短いキャッチコピー、下部の余白は補足説明やアイコンを配置するときに使えます。
人物が入る写真では、頭上や足元を詰めすぎず、トリミングできる範囲を残しておきます。
4.少し引いて撮影した写真
完成画像で商品を大きく見せたい場合でも、撮影時は周囲を広めに残したカットがあると安心です。
掲載場所に合わせて横長や縦長へ切り取れるほか、文字量に応じて商品の大きさを調整できます。
最初からぎりぎりまで寄った写真しかないと、あとから画角を広げることは困難です。
5.細部を見せるアップ写真
余白のある写真とは別に、素材、操作部分、接続部などを見せるアップも用意します。
一枚ですべてを説明しようとせず、全体を見せる写真と細部を説明する写真を分けることで、情報を整理しやすくなります。
6.背景がシンプルな商品単体写真
白や無地に近い背景で撮影した商品単体写真は、説明画像や比較画像へ展開しやすい素材です。
可能であれば、正面、側面、斜めなど複数の角度を用意します。背景から切り抜いて使用する場合は、商品の輪郭や影が確認できる十分な画質も必要です。
撮影前に本文画像のラフをつくる
必要な写真を判断するには、撮影前に簡単なページ構成をつくる方法が有効です。
完成デザインまで決める必要はありません。次のように、画像の役割と必要な構図を対応させます。
- サムネイル:商品全体+短いキャッチコピー
- 特徴画像:商品を右へ寄せ、左側に説明
- 使用シーン:人物と商品を広めに撮影
- 機能説明:操作部分のアップ
- サイズ説明:正面・側面の単体写真
- 収納説明:使用時と収納時の両方
この段階で写真が足りない箇所を見つけられれば、撮影後に限られた素材だけで組み直す状況を減らせます。
すでに撮影が終わっている場合の対応
撮影済みの写真に余白がない場合でも、デザイン側で調整できることがあります。
写真と文字の領域を分ける
写真の上へ直接文字を置かず、画面の一部に無地の文字領域を設けます。商品写真を小さくする必要はありますが、可読性を保ちやすい方法です。
半透明の背景を敷く
文字の後ろに色面やグラデーションを入れ、背景とのコントラストを確保します。ただし、商品を覆いすぎないように範囲と濃度を調整します。
同じ背景色で余白を追加する
背景が単色に近ければ、キャンバスを広げて余白をつくれる場合があります。
生成機能などで背景を拡張する場合は、商品の形状や付属品まで勝手に変わっていないか確認が必要です。事実に関わる部分を生成画像だけに任せないことが重要です。
撮影前に共有したいチェック項目
撮影担当者や依頼者へ必要な写真を伝えるときは、「おしゃれな写真」「余白のある写真」といった抽象的な表現だけでは、完成イメージが一致しない場合があります。
次の項目を、参考画像や簡単なラフと一緒に共有します。
- 商品を配置する位置
- 余白を残す方向
- 必要な写真の向き
- 使用シーンと単体写真の区別
- 必要な角度
- 寄りと引きの両方
- 文字や寸法線を入れる予定の場所
- 写しておくべき付属品
撮影リストは、写真の枚数を増やすためのものではありません。ページ内で必要な役割を漏れなく揃えるためのものです。
まとめ|余白も撮影する
クラウドファンディング用の商品写真では、商品が魅力的に写っていることが第一です。
そのうえで、キャッチコピーや説明をどこへ置くのか、掲載場所に合わせてどう切り取るのかまで考えておくと、撮影した素材を活用しやすくなります。
商品を中央に置いた完成度の高い写真だけでなく、左右に寄せた写真、周囲を広く残した写真、細部のアップ、背景がシンプルな単体写真を用意する。
写真の余白は、空いてしまった場所ではなく、情報を伝えるために撮影する素材の一部です。
撮影前に簡単なラフとカットリストを用意することで、写真とデザインを別々に考えるのではなく、ひとつのクラウドファンディングページとして組み立てやすくなります。