
クラウドファンディングにおいて、技術力や機能性をアピールするプロダクトは数多く存在します。しかし、どれほど優れた製品であっても、ファーストビューやデザイン設計でその魅力が伝わらなければ、プロジェクトの成功にはつながりません。
今回は、CAMPFIREで展開された「燕三条製の純チタンマイナンバーカードケース」の事例を参考に、購買意欲を引き出す配色・フォント選び・ページ構成のロジックを徹底解説します。
プロダクトの第一印象を決める大きな要素が「カラーパレット」です。本プロジェクトでは、ベースカラーに「ホワイト」、メインの文字に「ブラック」、アクセントに「ゴールド」という3色構成が採用されています。
全体を暗い色で埋め尽くすのではなく、意図的に白い余白を大きく取ることで、スペック情報が多くなりがちなガジェット系プロジェクトでも清潔感と読みやすさを維持できています。
デザインにおいて、フォントはメッセージの「声のトーン」を決定づけます。多くのガジェット系プロジェクトではモダンなゴシック体が好まれる傾向にありますが、本案件では見出し・本文ともに「明朝体」が選ばれています。
公的な書類や大切なカードを預かるプロダクトの場合、ゴシック体が持つ「ポップさ」や「即物的な軽さ」よりも、明朝体が持つ「歴史観」「品格」「落ち着き」の方がユーザーに深い安心感を与えます。「大切な情報を託すパートナー」というコンセプトにおいて、明朝体を選択したことはブランディング上非常に理にかなっています。
LP(ランディングページ)全体の構成において注目すべきは、情報が開示される「順番」です。
機能やスペックの数値データを並べる前に、「薄さ」や「質感」という感覚的な価値を画像で提示する順番は、財布やカードケースなどの日常品を探す支援者の購買心理に合致しています。
素晴らしいビジュアル設計である一方、マーケティング視点ではさらなる改善の余地も見受けられます。
プロジェクト中盤で注目のリターンは紹介されているものの、早割・セット割を含めた価格一覧表がページ最下部までスクロールしないと登場しない点です。さらに、それまで画像で丁寧に解説されていたのに対し、価格比較のみテキストベースになっている点は勿体ないポイントと言えます。
グラフィック画像を用いて早期に一覧比較表を提示することで、支援者の迷いを減らし、CVR(成約率)をさらに高めることが可能です。
今回分析した事例は、「町工場の技術力」と「一生モノの品質」というコンセプトを見事に視覚化した好例です。
クラウドファンディングのビジュアルを制作する際は、単に「綺麗に見せる」だけでなく、ターゲット層の心理に寄り添ったデザインロジックを組み立てることが重要です。
【持ち歩く安心】サッと提示。燕三条製の純チタン・極薄マイナンバーカードケース
https://camp-fire.jp/projects/966171/view