
新蔵建設で自社の酒が仕込めない一年を、あえて4つの他蔵とのコラボに転じた発想の転換が、この北の錦プロジェクトの骨格だ。
愛別産の道産米「吟風」を精米歩合60%・協会901号酵母で仕込むという共通レギュレーションのもと、二世古・福司・三千櫻・上川大雪という個性の異なる4蔵がそれぞれの酒造りを表現する仕組み自体が、単なる詰め合わせ以上の企画になっている。
メインカラーのホワイト×ブルーは、道産米の白さと仕込み水の透明感、そして北海道の冷涼な気候を映す組み合わせであり、華美な装飾より素材の純度を伝えたい日本酒愛好家という支援層の感覚に寄り添っている。
見出しに筆文字を用いたのも妥当で、杜氏の手仕事や蔵の歴史という写真だけでは語りきれない職人性を、ラベル書体の重みが補っている。
ページは製品仕様より先に栗山町・小林酒造の背景や道産米へのこだわり、新蔵建設の経緯を置く構成になっており、日本酒の支援者が「何を飲むか」より先に「どの蔵が、なぜ、どう造ったか」という物語で判断する傾向に合致している。
単本3,500円という手頃な価格帯と物語重視の構成が噛み合い、目標30万円に対し291人・328万円という結果を生んだ点は評価できるが、4蔵それぞれの「目指す酒造り」の説明量やトーンがまちまちで、横並びで比較したい支援者には情報の粒度がやや不揃いに映る。
【酒蔵コラボプロジェクト】始動!小林酒造×北海道の酒蔵による新たな挑戦
https://www.makuake.com/project/kitanonishiki-collaboration/