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今回は配色とフォントの軸でまとめます。焼肉・日本酒・出汁焼肉と食のジャンルが中心ですが、4件すべてゴールドと明朝体の組み合わせで制作しています。ゴールドと明朝体は「高級感・格調・伝統」を伝える組み合わせとして有効ですが、使い方によって印象の振り幅が大きい配色でもあります。4件でそのアプローチの違いを見ていきます。
01.
A5黒毛和牛と炊きたて銀シャリという、このプロジェクトの2つの主役を一目で理解できるよう配置しました。お肉とご飯を並べることで「焼肉×定食」という体験が瞬時に伝わります。ゴールドと明朝体の組み合わせが、青森弘前の新名店という格の高さを補強しています。
02.
創業286年という歴史の重みを伝えるため、自然や川を感じさせる素材を背景に使いました。ディープグリーンとゴールドの組み合わせで、日本の伝統と高級感を同時に表現しています。明朝体の細い線が酒蔵の繊細な造りへの敬意を表すような印象を作っています。
03.
「お出汁で食べる焼肉」という独自のスタイルを伝えるため、出汁とお肉が絡み合うシーンを中心に据えました。「とぷんっ」という擬音のコピーと、液体に沈むお肉のビジュアルが連動することで、食感と味わいが想像できる構成にしています。京都の老舗らしさはゴールドと明朝体で表現しました。
04.
大阪という土地柄と、「映える!うまい!胃もたれなし!」という勢いのあるコピーに合わせ、あえて下品なくらいのゴールドを使って目立たせました。格調を表現するためではなく、インパクトで視線を引きつけるための使い方です。同じゴールドでも、洗練を狙うか存在感を狙うかで、使い方がここまで変わります。
4件を並べると、ゴールドと明朝体の「格調」という印象が、使い方によってまったく違う方向に動くことが分かります。歴史と伝統を静かに伝える・主役を際立たせる・体験を想像させる・インパクトで目立つという4つの方向性は、同じ配色・同じフォントから生まれています。色とフォントは手段であり、何を伝えるかという目的が先にあることが改めて見えます。
ゴールド×明朝体は「高級感を出したいとき」に使われがちな組み合わせですが、今回の4件を振り返ると、その使い方は一通りではないことが分かります。伝統・食体験・インパクトという異なる目的に対して、同じ配色・フォントが対応できる理由は、写真素材・コピー・レイアウトとの組み合わせ次第で印象を変えられるからです。